ICL(眼内コンタクトレンズ)の術後の見え方と過ごし方について

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ICL術後の見え方や過ごし方

ICL(Implantable Collamer Lens)とは、特殊なコンタクトレンズを目の中に埋め込むことによって、近視などの屈折異常を矯正する「屈折矯正手術」の1つで、別名「眼内コンタクトレンズ」とも呼ばれています。
ICL(眼内コンタクトレンズ)は高い安全性と有効性が世界中で広く認められ、現在200万眼以上の実績を持ちます。
日本でも2014年に厚生労働省からSTAAR Surgical社製レンズである「ホールICL」が認可され、年々症例数が増加傾向であることからも、近年注目されている治療方法です。

安全性が高く評価されているICLですが、内眼手術(目の中の手術)であり、目を切開した際の創口は非常にデリケートな状態となることから、創口からの感染症を防ぐためにも患者さまには術後の過ごし方について注意していただく点がいくつかあります。
また、術後の過ごし方と併せて、術後の「見え方」についても気になっている患者さまがよくいらっしゃいます。
今回はICL手術の術後について、過ごし方や注意点、見え方について解説します。

ICL術後の注意点や過ごし方について

術後の目の状態を経過観察するため、定期的な検診を受けていただく必要があるだけでなく、患者さまにはご自宅でも気をつけていただくポイントがあります。

術後の定期検診

医師による診察後の判断によっては回数が変更することもありますが、下記を目安に術後検診を受けていただきます。※当院ではICL手術の費用・保証内に3ヶ月分の検診費用が含まれております。

  • 術後翌日
  • 1週間後
  • 2週間後
  • 1ヶ月後
  • 3ヶ月後

保護メガネの着用

レンズを挿入するための切開創はわずか3mmほどで、自然治癒によって塞がりますが、完全に塞がるまでに時間を要する場合があります。
このわずかな創口からも細菌が侵入し、感染症を引き起こす可能性はゼロではありません。
感染症を防ぐためにも術後は「保護メガネ」の着用をお願いしております。
保護メガネによって、異物が目に触れたり、就寝時に無意識に手で目を擦ってしまうのを防止する目的があります。
着用が必要な期間については医師が患者さまの目の状態に合わせて判断・ご説明します。

術後の過ごし方

術後の目は非常にデリケートな状態ですので、炎症や感染症を防止するためにも、しばらくの間は日常生活の中でも制限していただくことがあります。
実際は医師が患者さまのライフスタイルを加味した上で、過ごし方や期間をご案内させていただきますが、一般的には下記を目安としてください。

内容 期間
入浴・洗髪・洗顔 ・首から下のシャワーは翌日から
・洗髪・洗顔は術後4日目から
※3日間はお顔を拭く程度に留めてください。
※洗髪は上向きであれば翌日から可能
デスクワーク・家事 基本的に制限なし
※当日・翌日は体に負担がかからない程度に
運転 翌日から可能
※特に夜間の見え方が大きく変わっているため注意
化粧 ・アイメイクや目の周りのメイク以外は4日目より可能
・アイメイクやまつげエクステは、1ヶ月間は控えてください
運動 ・ジョギングやゴルフなどは1週間後より可能
・水泳やマリンスポーツは、1ヶ月間は控えてください

 

ICL術後の見え方

ICL術後の当日は「ぼやける」ような見え方で、はっきり見えません。
個人によって差はありますが、早い方だと翌日から視力の回復を実感できます。
ほとんどの方が術後数日〜1週間ほどで、自然に見えるようになります。
また、ICLと同じく目の中にレンズを挿入する手術として「白内障手術」がありますが、白内障手術の場合は水晶体を摘出するので、水晶体本来の自然な見え方と比べて術後の見え方の質が劣ります。
これに対してICLは別名「後房型有水晶体眼内レンズ」とも呼ばれており、水晶体を残したまま、目の中にレンズを挿入する治療方法です。
そのため、ICLは水晶体本来の「自然な見え方」を保ちながら、屈折異常を矯正し、術後は裸眼での快適な日常生活を取り戻すことが可能です。

術後の見え方に違和感を感じることはある?

ICLのレンズ構造上、暗い所で光がにじんで見える「ハロー」や、光がまぶしく見える「グレア」の発生により、特に夜間での見え方に違和感を覚えることが術後しばらくの間はあります。
しかし、ほとんどの患者さまが術後の視力の安定とともに気にならなくなります。

術後10年後はどうなるの!?

ICLの術後の視力は長期的に安定し、見え方の質も衰えにくいのが特徴です。
ICLには20年以上の歴史がありますが、術後10年以上経過した患者様の視力低下はほとんどありません。
また、ICLと同じ屈折矯正手術の中の1つで、角膜を削って変化させることで屈折異常を矯正する「LASIK(レーシック)」は術後数年で近視の戻りが起こる可能性があると報告されています。
対してICLは目の中にレンズを挿入するだけの手術ですので、このような心配はほとんどありません。
ICLのレンズはコラマーという目に優しい特殊な素材で柔らかく、目の中で割れたりすることはないので、術後のレンズの交換は基本的には必要ありません、
コラマーは生体適合性が高く、レンズの寿命が人の寿命よりも永いことから、半永久的に使用可能と言われています。ICLは万が一の際に摘出が可能なこともメリットであり、白内障などの他の目の病気を患った場合や度数が大きくズレた場合、摘出や交換をすることができます。

当院のICL手術

当院院長の吉田稔医師は、ICLトップシェアの「STAAR Surgical」社より発行されるライセンス「ICL認定医」を保有し、執刀は全て院長が行います。
また、当院では現在(2023年9月時点)国内で唯一厚生労働省の認可を受けている「ホールICL(STAAR Surgical社製)」を採用しております。
当院のICL手術は「術後裸眼視力1.0以上100%*」という結果が出ており、術後のアフターサポート(保証内容)も3ヶ月分手術費用内に含まれておりますので、ご安心してお任せください。
*対象期間:2018年1月〜2023年5月、術後3ヶ月の結果より

まとめ

ICLは安全性が認められている手術ですが、内眼手術である以上は感染症のリスクが伴いますので、このリスクをゼロに近づけるためにも患者さま自身にも術後の定期検診や日常生活の制限などをご協力いただくことが不可欠です。
当院では感染症を最小限に抑えるため、滅菌機器や設備を十分に揃え、クリーンな環境作りを徹底しております。
また、術後の視力や見え方が患者さまにとって最善な結果となるように、医師の技量だけでなく手術機器にも拘り、患者さまの術後の満足度向上に向けて取り組んでおります。

公式LINEにて、ICL無料相談を実施しております。術後の過ごし方や見え方について気になる方はお気軽にご相談くださいませ。

ご予約・お問い合わせは
こちらから

06-6572-0003
受付時間 9:30 – 12:30 / 16:30 – 19:00

当院のICL手術について

記事執筆

眼科医 吉田 稔

大阪の多根記念眼科病院で長年従事し、白内障手術、緑内障手術、網膜硝子体手術、レーシック(LASIK)やICL(眼内コンタクトレンズ)などの屈折矯正手術、角膜移植などの眼科手術に対して幅広い知見と執刀経験を持ちます。
現在、医療法人ひつじ会 よしだ眼科クリニックの理事長として地域医療に貢献。多数の眼科手術を手掛けます。

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